ひざの痛みの場所で、最も多くて施術が難しいのが、お皿の内側の痛みになります。ひざを伸ばした状態にして、ぷくっと膨らんでいるところを軽く押して痛みがある場合、「膝蓋下脂肪体」という脂肪が線維化したのが原因と考えられます。この脂肪は神経が入り込んでいるため、脂肪体が線維化してしまうと痛みに敏感になり、ひざ関節の曲げ伸ばし時に変形した骨の出っ張りを乗り越える際に引っ掛かって痛みを感じます。お皿の下の痛み、外側の痛みもこのケースがたいへん多く、線維化してしまった脂肪を柔らかくすることで痛みを拾わなくなってきます。

　このほか、内側の痛みでは、伏在神経という神経と筋肉の滑走不全、筋肉同士の滑走不全などがあり、これらの癒着を取り除いて動きを良くすることで改善へと導きます。

　お皿の上の痛みを感じる人は、そう多くはありませんが、少なくもありません。お皿の上についているももの筋肉がありますが、その筋肉同士が癒着してしまったり、水をためる袋と癒着してしまうと階段を上る時などに滑らかに動けないため痛みを拾ってしまいます。

　当院の施術では、筋肉同士の癒着や水をためる袋との癒着をはがしたうえで、筋肉が正常に伸び縮みできるように神経の反射を使って筋肉の再教育をすることで改善を図ります。

　ひざを大きく曲げたときにひざの裏が痛い場合、脂肪体の線維化が考えられます。この脂肪体には神経が入り込んでいるため硬く線維化しやすい特徴があります。長年ひざを曲げない生活を送っていると線維化が進み、ひざを曲げた際にうまく動けないため挟まれて痛みを拾ってしまいます。当院では脂肪体を柔らかくして痛みを拾いづらくさせます。

　また、ひざを曲げたときにズキンと鋭い痛みを感じる場合は、坐骨神経とその上を通る筋肉が癒着してしまい、滑走不全が起きている可能性があります。その場合は、いくら脂肪を柔らかくしても痛みは引きません。坐骨神経と筋肉の癒着を取り除くことで坐骨神経の動きが良くなり、鋭い痛みも緩解していきます。

　このほかにも、ひざの外側の痛みなどひざの痛みは痛む場所によってそれぞれ原因が異なるため、当院では痛みを拾っている組織を特定し、それに合わせた施術を行っています。